泌尿器科とは
尿および性器に関する領域 (泌尿生殖器)で、主に外科系を中心として診る診療科です。(内科系は腎臓内科という科がありますが、その境界は明確ではありません)。但し婦人科が有るので生殖器関連では男性が中心になります。外科学の腹部外科の領域において、腎臓、泌尿器を扱っていった分野が始まりで、欧米では現在でも外科学の一分野として扱われることが多いです。日本では「皮膚泌尿器科学」という名称で、外科学から分離し創設されていきました。これは性病などの疾患と症候が皮膚科学と泌尿器科学とで重複するものが多かったためで、現在でも標榜科には「皮膚泌尿器科」という名称が残っています。
具体的には、腎臓、膀胱、陰茎尿管(腎臓と膀胱をつなぐ部分)、尿道(膀胱より下部、陰茎先端までの尿が通る部分)、陰嚢、精巣、前立腺などに関わる領域を守備範囲とする科です。あつかう疾患としては主として外科系なので、腫瘍(癌を含む)、外傷、結石などが特徴となりますが、外科系以外として主に診るものは、感染症、血尿が例外的に存します。ここの部分の外科系診療かとは大きく異なりこの領域内では他に診る科がありません。
前立腺肥大を筆頭とする排尿障害は、一般内科で診てもらう方が多いですが、内科的治療から始めるので、検査や評価をすることが必要になるので専門科(泌尿器科)にかかった方が良いです。
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泌尿器の病気@排尿障害
尿が出にくい(排尿困難)、尿がもれる(尿失禁)、尿が出る回数が多い(頻尿)、尿が出る時に痛い(排尿時痛)といった症状を、排尿障害としてまとめられます。尿が出にくい、頻尿があるという場合は、高齢男性では前立腺肥大症、あるいは膀胱を支配している神経に異常がある神経因性膀胱が考えられます。特殊な場合として、何らかの原因で尿道が狭くなっている状態(尿道狭窄)、あるいは膀胱、尿道に結石が存在することも考えられます。高齢女性の排尿困難、頻尿では、過去に子宮がんの手術などを受け、膀胱を支配する神経が損傷されたために起こる神経因性膀胱が原因になっていることが多いようです。まれに、子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)による膀胱の出口の圧迫、尿道狭窄、膀胱結石が原因になっていることもあります。
前立腺肥大症は排尿障害の中でもっとも多い疾患の一つです。前立腺は通常クルミ大くらいの大きさですが、50歳を過ぎると肥大が始まるといわれています。病理学的には70歳以上になると10人に7人以上の人に肥大が認められるようになり、その症状として排尿時間の延長や、尿線が細くなったり、頻尿、残尿感を感じるようになります。一般的に薬を服用する内科的治療を行いますが、内科的治療に反応しないときや重症の前立腺肥大症の患者様には手術療法を考慮します。
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泌尿器の病気A性感染症
性感染症(性病)とは性的接触によって感染する疾患の総称です。英語のSexually-Transmitted-Diseaseを略して”STD”とも言います。 原因微生物には、細菌、ウイルス、原虫、など多種多様です。細菌によって起きる疾患としては、淋菌感染症、非淋菌性非クラミジア性感染症、軟性下疳。ウイルスによって感染する疾患としては性器ヘルペス、尖圭コンジローマ(コンジローム)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、HIV感染症、B型肝炎、C型肝炎。原虫または虫の仲間によって引き起こされる疾患は、膣トリコモナス感染症、疥癬、ケジラミ症。その他の微生物によって感染する疾患は性器クラミジア感染症、性器カンジダ症、そ径リンパ肉芽種症、梅毒などがあります。特にヒトパピローマウイルスは子宮頸がんとの関係が深く、最近注目されています。
公衆衛生や抗生物質などの治療薬の進歩により、軟性下疳、そ径リンパ肉芽種症などは日本ではかなり少なくなってきましたが、梅毒は今でも散見されています。一方で性風俗の氾濫、性交渉開始の若年齢化、複数のセックスパートナーの存在などによりクラミジア感染症、HIV感染症は年々増加しているのが現状です。またオーラルセックスなど性の多様化により、性器ばかりでなく咽頭、直腸などにも菌が存在することや、無症状の性行為感染症患者が性感染症(性病)を増加させる一因となっています。
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